ご祝儀の渡し方

金額を決めて、袋に名前を書いて、新札も用意した。それでも当日の受付の前に立つと、 袱紗をどこで開けばいいのか、何と言って渡せばいいのか、急に不安になるものです。 ご祝儀を渡す時間は数十秒ですが、そのぶん動きの順番を知っているかどうかで落ち着きが変わります。 この記事では、受付で渡すまでの手順を一つずつ追っていきます。

受付での渡し方(5つの手順)

  1. 受付の前で挨拶する
    順番が来たら、まず「本日はおめでとうございます」と一礼します。袱紗はまだバッグの中で構いません。
  2. 袱紗を取り出して開く
    受付台の上ではなく、自分の手のひらの上で開きます。台を使うと、受付の作業スペースを占領してしまうためです。
  3. ご祝儀袋を取り出し、袱紗をたたむ
    袋を取り出したら、袱紗は手早くたたんで袋の下に添えるか、脇に抱えます。台付きの袱紗なら、台に載せたままで構いません。
  4. 袋の向きを変える
    自分から見て正面だった表書きを、相手から読める向きに回します。
  5. 両手で差し出し、一言添える
    「心ばかりのお祝いです。どうぞお納めください」などと添えて、両手で渡します。

新郎側・新婦側で受付が分かれている場合は、招待してくれた側の受付で渡します。 両方と面識があっても、ご祝儀は一つにまとめて、招待状を受け取った側に渡すのが一般的です。

袱紗の包み方(慶事は右開き)

ご祝儀袋をそのままバッグに入れると、水引がつぶれたり角が折れたりします。袱紗は、袋をきれいなまま運ぶための布です。 包み方は慶事と弔事で逆になります。

  1. 袱紗を裏地が上になるようひし形に広げる
  2. 中央からやや左寄りに、ご祝儀袋を表向きに置く
  3. 左の角を折って袋にかぶせる
  4. 続けて上、下の順に折る
  5. 最後に右の角をかぶせ、余った部分を裏へ回す(留め具があれば留める)

最後に右側が上に重なるため、開くときは右から開く「右開き」になります。弔事はこの逆で、 右から包み始めて最後に左を重ねる「左開き」です。間違えると慶弔が逆になってしまうので、 家を出る前に一度包んで確かめておくと安心です。

色は、赤・朱・えんじ・ピンク・金といった暖色が慶事用です。紫は慶事にも弔事にも使えるため、 一枚だけ持つなら紫を選ぶと便利です。差し込むだけのポケット型(金封袱紗)を使う場合も、慶事では右開きになる向きで入れます。

渡すときに添える言葉

長い挨拶は必要ありません。受付には後ろに並ぶ人がいるので、短く、はっきり伝えます。

「重ね重ね」「たびたび」などの重ね言葉や、「切れる」「終わる」といった言葉は、慶事では避けるのが慣習です。 受付の一言でうっかり使うことは少ないものの、スピーチを頼まれている場合は結婚式スピーチの作り方もあわせて確認しておきましょう。

式の前に渡す場合

本来、結婚のお祝いは式の前に先方の自宅へ持参するのが正式とされてきました。 現在は当日に受付で渡すのが一般的ですが、親族や特に親しい間柄では、事前に手渡す人もいます。

出席できない場合

招待を受けたものの欠席する場合は、お祝いを現金書留で郵送できます。 日本郵便によると、現金書留には現金と一緒に手紙を同封できるので、ご祝儀袋にお祝いのメッセージを添えて送ります。

金額の考え方はご祝儀のマナー完全マニュアルで詳しく解説しています。

当日困ったとき

よくある質問

受付では、記帳とご祝儀のどちらを先にしますか?

決まった順番はありません。受付で芳名帳やカードを先に差し出されたら記帳から、そうでなければ挨拶をしてご祝儀を渡し、続けて記帳する流れが自然です。受付係の案内に合わせれば問題ありません。

袱紗を持っていないときはどうすればいいですか?

無地のハンカチで代用できます。慶事なので、白や淡いピンクなど明るい色を選び、袱紗と同じく左から包みます。何にも包まずにバッグへ入れるのは、袋の角が折れたり水引がつぶれたりするため避けましょう。

受付が友人なら、くだけた言葉で渡してもいいですか?

受付係は、預かったご祝儀を管理する役目を担っています。相手が親しい友人でも、渡すときは「本日はおめでとうございます」と改まった言葉を使うのが礼儀です。世間話は受付が混んでいないときに短く済ませましょう。

参照した資料

編集方針

本記事の手順は一般的な作法に基づくものです。会場の受付の運用や地域の慣習によって異なる場合は、そちらに合わせてください。