香典に包んではいけない金額
香典の金額で避けたいのは、「4」と「9」を含む金額です。4千円、9千円、4万円、9万円がこれにあたります。 また伝統的には偶数も避けますが、2千円と2万円は差し支えないとされています。 この記事では、避けたい金額を考えていたときにどう言い換えるか、実際にはどの金額が多いのかを整理します。
避けたい金額と言い換え早見表
| 考えていた金額 | 避ける理由 | 代わりに包む金額 |
|---|---|---|
| 4,000円 | 「4」=死 | 3,000円か5,000円 |
| 9,000円 | 「9」=苦 | 10,000円 |
| 40,000円 | 「4」=死 | 30,000円か50,000円 |
| 60,000円・80,000円 | 偶数 | 50,000円か100,000円 |
| 90,000円 | 「9」=苦 | 100,000円 |
| 20,000円 | 偶数だが差し支えないとされる | そのままでよい |
関係ごとの金額の目安から決めたい場合は、香典の金額相場診断で故人との関係と年代を選ぶと、 避けたい金額を除いた目安が表示されます。
避ける理由
「4」は「死」、「9」は「苦」と同じ音を持つため、弔事では特に嫌われます。香典に限らず、病院の部屋番号や贈り物の数でも避けられてきた数字です。
偶数を避けるのは、「割り切れる」が「故人との縁が切れる」に通じるとされるためです。 ただ、偶数の中でも2万円は、1万円では少ないが3万円では多いという場面で使いやすく、許容されるようになりました。 全日本冠婚葬祭互助協会も、偶数はタブーとしながら、2千円と2万円はかまわないと説明しています。
なお、これらは縁起を担ぐ慣習で、法律やルールではありません。うっかり4千円を包んでしまっても、それを理由に咎められることはまずないので、 気づいた時点で次からは避ける、くらいに考えておけば十分です。
実際に多い金額(調査結果)
全日本冠婚葬祭互助協会のアンケート(平成23年度)による、関係別の香典の最多回答額と平均額です。
| 故人との関係 | 最多回答額 | 平均額 |
|---|---|---|
| 祖父母 | 10,000円 | 17,978円 |
| 親 | 50,000円・100,000円 | 72,155円 |
| 兄弟姉妹 | 100,000円 | 45,979円 |
| おじ・おば | 50,000円 | 17,325円 |
| その他の親戚 | 10,000円 | 13,372円 |
| 職場関係 | 5,000円 | 5,573円 |
| 取引先関係 | 5,000円 | 7,436円 |
| 友人・その家族 | 5,000円 | 5,939円 |
| 隣人・近所 | 5,000円 | 5,583円 |
最多回答額は、5千円・1万円・5万円・10万円と、すべて「4」「9」を含まない切りのよい金額です。 親戚関係を除けば、ほぼ一律5,000円が最も多いことも分かります。 平均額に半端な数字が出ているのは、人によって3万円や2万円など幅があるためで、これらの金額で包む人がいるわけではありません。
夫婦・連名で合計が4万円になるとき
一人ずつなら問題のない金額でも、まとめると避けたい金額になることがあります。
- 夫婦で1つの香典:2万円ずつ合わせて4万円にするより、夫婦で3万円か5万円にします。夫婦連名の場合は1つの袋にまとめるのが一般的です。
- 職場の同僚4人で連名:1人1万円ずつだと合計4万円になります。1人あたりの額を調整するか、一部を供花に回して香典は3万円にまとめます。
- 兄弟姉妹で出し合う:合計が9万円などになる場合は、10万円にそろえるのが自然です。
地域や家族で金額が決まっているとき
町内会や自治会で香典の額が一律に決まっている地域や、親族の間で「兄弟姉妹は〇万円」と前例がある家もあります。 その場合は、この記事の目安より決まっている額を優先します。周囲と額がそろっていることのほうが、 個人の判断で多く包むことより大切にされる場面です。
また、ご遺族が香典を辞退している場合は、金額を考える前に包まないことが礼儀です。 訃報や会葬礼状に「御香典は固くご辞退申し上げます」とあれば、受付で無理に渡すと、かえってご遺族の手間を増やしてしまいます。 弔意を伝えたい場合は、後日あらためて供花や供物を受け付けているかを確認してからにします。 家族葬での判断は家族葬のマナーで詳しく解説しています。
お札の枚数で気をつけること
金額だけでなく、お札の枚数にも気を配る人がいます。たとえば2万円を1万円札2枚で包むと、偶数枚になります。 気になる場合は、1万円札1枚と5千円札2枚の3枚にすると、枚数を奇数にできます。
また香典では、折り目のない新札は避け、使用感のあるお札を使います。新札しかない場合は、一度折り目をつけてから包みます。 金額の書き方は香典袋の金額の書き方、 香典全般の作法は香典のマナー完全ガイドで解説しています。
よくある質問
香典に4万円を包みたいのですが、どうすればいいですか?
3万円か5万円にするのが一般的です。関係の近さで迷うなら、兄弟姉妹やおじ・おばなど近い親族は5万円、それ以外は3万円が目安です。どうしても4万円相当を包みたい場合は、3万円を香典とし、残りを供花や供物に充てる方法もあります。
2万円は偶数ですが、香典に包んでもいいですか?
差し支えないとされています。全日本冠婚葬祭互助協会も、偶数はタブーとしつつ2千円と2万円はかまわないと説明しています。気になる場合は、1万円札1枚と5千円札2枚にしてお札の枚数を奇数にする方法もあります。
1万5千円のような中途半端な金額はおかしいですか?
おかしくはありません。1万円では少ないが2万円では多いと感じる場合に、1万5千円を包む人もいます。「4」「9」を含まない金額であれば、千円単位で調整して問題ありません。
参照した資料
- 全日本冠婚葬祭互助協会「お葬式のマナー」偶数はタブーとしつつ2千円・2万円はかまわないという説明と、「調査結果」の表(平成23年度アンケートの最多回答額・平均額)の出典です。
「4」「9」や偶数を避けるのは広く共有された慣習で、地域や家庭によって考え方が異なる場合があります。調査結果は平成23年度のもので、現在の金額とは異なる可能性があります。